『災害に強い木造中高層建築』セミナー 福岡会場

2019/10/8(火)福岡県福岡市 TKPガーデンシティ博多新幹線口

10月8日(火)14:00~16:00 福岡会場にて、
『災害に強い木造中高層建築』セミナーを開催致しました。
当日は設計事務所、建設会社から9社19名様にご参加いただきました。
非常に専門性の高い内容でしたが、皆様最後まで熱心に耳を傾けて頂きました。

『第一部』2×4工法で作る安全・安心な木造中高層建築の提案 講師 三井ホームコンポーネント 松尾和午

2×4工法で計画する木造中高層建築は現状では、最上階から4層下まで1時間耐火被服とし、低層階を2時間耐火RC造の混構造とすることが最短・最適ルートであると提案致しました。一階をRCとすることで洪水等の防災面や防耐火面でのメリットがあるだけでなく、中高層建築の一階には店舗などが入り開放的なプランが求められる際に、プランの制約を少なくできるというメリットがあります。地上5階建てのRC立面混構造の実例を軸に、『こうすればできる2×4による立面混構造中高層建築の基本計画』について、意匠計画面、構造計画面の両方からのポイントをご説明致しました。

安全・安心な木造中高層建築を提案するため、ハザードマップを使用して災害予測情報を把握すること。また、予想される災害へ『建物が耐える性能』と『慌てない対応策』の2つの観点からの対応策をご説明致しました。さらに、H30年改正基準法の施行により主要構造部に対する要求性能の幅が広がったため、改正内容についても詳しくご説明致しました。

『第二部』木造ビルの耐震性能を見える化 wallstat(ウォールスタット)で 講師 三井ホームコンポーネント 大橋修

木造中高層建築において、構造計算だけでは見えない建物の弱点を『wallstat』を用いて確認する手法と弱点の補強方法についてご説明致しました。
実際に、木造3階建ての事務所ビルを例に建物の形状やや特徴の違いにより、様々な地震の揺れに対して、どの様な挙動を示すかをご覧いただきました。また、『wallstat』で見つかった建物の弱点をどの様に補強するか、制振パネル『VAX』を用い例をご説明致しました。
また、本来木造用である『wallstat』を用いて、RCの混構造5階建ての建物の解析を行う方法についてご説明致しました。
特に5階建ての混構造になると、RCと木造で剛性の差が大きい2階部分が地震の損傷を受けやすい事、制振パネル『VAX』を用いる事で有効に補強が可能であることをご理解頂けたかと思います。

今後、木造中高層建築に挑戦する際にはお気軽にお問い合わせやご相談を頂ければと思います。
『wallstat』を用いた耐震性能の見える化についてもお気軽にご相談も、お待ちしております。